フェイスブックに投稿しておりました
件の記事についてコピペですが
こちらの開示いたします
その1
先日「なんじ」さんというリスナーさんから
このようなメールを頂きました
【58話Aパートで交通事故による受傷時の治療費についてですが
手続きさえ行えば健康保険を利用して治療することが可能です】
さてこの【交通事故では健康保険が使えるか?】問題について
実は多くのかたよりご指摘を受けています
それだけ関心が高い内容であり
後日また保険について特集をしたいと考えているところですが
言葉にすると眠い話でもありますので
FBでも取り上げケーススタディと体験談を踏まえつつ
数回に別けて情報開示していきたいと思います
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
事の発端は58話 旅バイク放送内にて私は
【交通事故では健康保険は使えない】と明言しています
しかしこれは情報として【ある意味正しく】
そして【ある意味間違って】います
放送の内容として58話では「人身傷害補償保険」に
フォーカスしたかったためあえて健康保険について触れずに
話を進めたいとの考えから【使えない】と明言しましたが
実は【第三者行為による傷病届】というものを組合に提出
することにより健康保険組合を通して病院から請求を受ける
事ができます
さて件の健康保険が使えるかどうかですが・・・
【健康保険組合を通す】
病院との間に入って請求してもらうという意味では
健康保険は使えます
しかしながら
【健康保険を適用する】
自己負担3割が適用されるという意味では
健康保険は使えません
病院からの請求が健康保険組合を通じて
相手の保険屋や自分などに100%の額が請求されます
さて?
ここで問題です!
健康保険組合を通すことのメリットって何?
次回に続きます
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
謝辞
「なんじ」さんとのメールのやりとりの中で
健康保険が使えないと信じている人が多い中
【使えない】と明言することのデメリットが
あまりにも大きいのではないか?
「こういう方法がある」という選択筋を持つ事こそが重要
とのご指摘を受けこのような内容をFBに掲載しています
このような考える機会を与えてくださいました
なんじさんに感謝いたします
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それでは幾分小難しい話ですが
少しの間お付き合いください! (*^_^*)
その2
【交通事故における健康保険について】事故−その2
風邪で受診した際【診療報酬証明書】というものを貰います
これには医療行為に対して決められた点数が記載されており
例えば
診察 初診 300点
注射 300点
画像診断 400点
合計 1000点
などです(いずれも点数は適当)
風邪などでは多くの人が健康保険を使用するでしょう
医療点数は1点=10円
これは健康保険を使う場合の国の決まり事です
そしてレセプトの最後にはこう書かれています
合計 10000円 自己負担 3000円
病院の受付で3000円を支払い帰宅するのです
これを保険診療と言います
さて交通事故の場合はどのようになるのでしょうか?
上記の例を同じように受診したとします
医療点数は1点=15〜30円(多くの場合30円)
これは病院が自由に設定することが出来ます
そしてレセプトの最後にはこう書かれています
合計 30000円(30円で計算の場合)
病院の受付で30000円を支払い帰宅するのです
これを自由診療と言います
それでは昨日の課題
交通事故での第三者行為による傷病届提出による
健康保険組合を通して請求してもらった場合を考えてみましょう
【診療点数1000点 10000円の請求】 となります
おわかりでしょうか?
風邪で受診した時のように3割の自己負担とはなりません
しかしながら自由診療と比較して30000円が10000円と
半分以下の金額になっています
これが健康保険組合を通すことのメリットです
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて?
ここで問題です
いずれも簡略化していますが
以下のケースではどちらが慰謝料が多くなるのでしょうか?
いずれのケースも過失割合は
50%(自分):50%(相手)
治療費は自由診療の1点30円とします
ケース1
治療費 60万
慰謝料 60万 (その他休業補償など含む)
ケース2
治療費 60万
慰謝料 100万 (その他休業補償など含む)
次回は自賠責保険についてお話します!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
写真は私が受傷した際のレセプト
20円が緊急搬送された大学病院
15円が次に受診した自宅近所の総合病院
25円がメインでお世話になったクリニック
その3
【交通事故にあったら−自賠責保険とは?】
事故−その3
前回の続きですが
少し体験談を入れたいと思います
もうかれこれ10年近く昔の冬のことです
箱根湯元を過ぎた国道1号線の下り複合S字コーナーで
センターラインをオーバーしたロードスターに突っ込まれました
時間は深夜1時頃
購入したばかりの電熱ベストと電熱グローブのテストをしに
あえて寒い深夜に箱根へと向かいその帰りの出来事です
下りのコーナーに差し掛かり余裕のラインでバンクしていると
反対車線の上りコーナーを飛び出してきた車がスピン
アンダーステアをだしながら制御不能でこちらに飛んできます
私はといえば下りコーナリング中でバンク体制から
回避も減速も満足に出来る状態ではなく
車線を塞ぐように侵入してきた車の左前に激突
バイクから放り出されるように前方に大きく吹っ飛びました
相手は20歳ソコソコの走り屋さん
後日の謝罪も満足にできない社会経験不足な小僧でした
でも彼を唯一褒めることが出来るとするならば
それは三井住友海上火災というシッカリとした会社の任意保険に
加入していたということです!
結果 1年以上かかりましたが紛争処理センターで
満足行く結果を引き出すことができました
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて前回の課題ですが・・・・
いずれのケースも過失割合は
50%(自分):50%(相手)
治療費は自由診療の1点30円
ケース1
治療費 60万
慰謝料 60万
ケース2
治療費 60万
慰謝料 100万
でしたね☆彡
まず超がつくほどの大前提です!
たとえ任意保険に加入していたとしても
【任意保険より先だって自賠責保険が適用されます】
そして自賠責保険で賄いきれない部分について
初めて任意保険が登場します
また自賠責保険は以下の特徴があります
・基本的に過失割合を加味しない(注)
・支払いの上限は120万円まで
・120万円を超えた場合は任意保険基準で計算
・任意保険基準での示談額は自賠責保険基準での示談額を下回らないこと
*注:信号無視など明らかな交通違反の場合は減額されます
ケース1の場合
総額で 60万 + 60万 = 120万と上限目一杯ですが
自賠責保険が適用されます
よって過失割合に関係なく自賠責より満額支払われます
ですので治療費60万は病院へ支払うとして
120万のうち60万円は手元に残ります
ケース2の場合
総額が 60万 + 100万 = 160万と自賠責保険の上限120万をオーバーしています
この場合任意保険基準での再計算となります
任意保険では過失割合が加味されますので
総額160万で過失割合50%ですから 160万 × 0.5 = 80万円
その内訳は 治療費30万 慰謝料50万 総額80万 となります
治療費は60万かかっていますので足りない30万を慰謝料50万から差し引いて
手元には20万しか残らない計算となります
しかし、、 しかし、 しかしです!
総額が自賠責保険基準の120万を下回っていますので自賠責の特例発動
自賠責保険の上限120万円が適用されます
結果 治療費60万 慰謝料60万 とケース1と同額になりました
さて!?
このケース1とケース2 共に自賠責保険適用となりましたが
はたして自賠責保険とは有利な保険なのでしょうか?
それとも不利な保険なのでしょうか?
もしケース1で任意保険基準が適応されていた場合
総額120万の50%である60万しか受け取ることが出来ず
実質治療費のみで手元に残るお金はありません
ケース2の場合は前述したとおり治療費を払い20万しか残りません
それが両ケース共に60万円も手元に残りました
過失割合によって元々50%減額されるべき金額が
ケース1では100%の満額受け取り ケース2でも75%を手に入れています!
結論から言えば自賠責保険は非常に有利な保険なのです
しかしながらこの超有利な自賠責保険にも欠点があります
それは上限が120万円とかなり低いことです
でっ!!!!
ここで登場するのが先日お話した
健康保険組合の第三者行為による傷病届を使った
治療費の抑制です!
次回に続きます
その4
【交通事故における賢い選択】
事故−その4
さて前回の課題
治療費の抑制ですが まずおさらいから (*^_^*)
ケースは以下の様な場合
50%(自分):50%(相手)
治療費は自由診療の1点30円
ケース1
治療費 60万
慰謝料 60万 (その他休業補償など含む)
ケース2
治療費 60万
慰謝料 100万 (その他休業補償など含む)
前回お話いたしましたが
両ケースとも自賠責保険適用の 医療費60万 慰謝料60万 が支払金額です
では健康保険組合の第三者行為による傷病届を提出すると
どうなるのでしょうか?
ケース1
医療費 60万(1点30円) → 20万(1点10円)
慰謝料 60万 → かわらず
ケース2
医療費 60万(1点30円) → 20万(1点10円)
慰謝料 100万 → かわらず
結果ケース1は 20万 + 60万 = 80万 総額80万円
医療費20万円は支払うとして60万円を自賠責保険から受け取ります
この場合 傷病届をだしたとしても結果受け取る金額に差異はありません
ケース2は 20万 + 100万 = 120万 総額120万
前回は120万を超えて自賠責保険適用から一部はみ出た上で
自賠責保険の特例から手元に60万を残すことが出来ましが
傷病届を提出し総額を120万円以内に収めることによって
慰謝料の満額100万円受け取ることが出来ます!
如何だったでしょうか?
ケース1では煩わしい傷病届を提出したとしても
メリットはまったくありませんでしたが
ケース2では40万も増額され100万円も受け取ることが聴きました
!!!!!!!!!!!!!!!!
まとめます ☆彡
・任意保険に加入していてもまずは自賠責保険が先に適用される
・自賠責保険は被害者にとても有利な保険である
・結果納得の行く慰謝料をゲットするなら
自賠責保険の上限120万を上手に使うことが肝要である
!!!!!!!!!!!!!!!!